岩手工場
所在地:岩手県紫波郡矢巾町南矢幅6地割556JR東北本線「矢幅駅」西口下車徒歩3分

ベンの原点、岩手工場に受け継がれる
真摯で誠実なものづくりと調和の精神

㈱ベンの発祥であり原点である岩手工場は、岩手県のほぼ中央部、山々と北上川に抱かれた自然豊かな矢巾町にあります。JR矢巾駅から徒歩3分の好立地にありながら、敷地面積2万平米超、建物面積9千平米超という大規模かつ最先端の工場です。2017年に全面リニューアルした本工場は、自動弁メーカーのパイオニアの名に恥じない生産システム、テスト設備などを備え、建物は北西から南西へL字型に配置されています。大型トラックによる効率的な積み降ろしを可能にする集積口など、生産から配送まで、働く人々にやさしく、近隣への負担なく、最小の環境負荷で最大の効率を上げられる工場を目指しました。

リニューアルにあたっては、東日本大震災の教訓を生かし、耐震補強に重きを置きました。工場棟の設計にあたっては、冷暖房を完備し、作業効率向上とともに従業員の安心・安全はもちろんのこと、モチベーションアップも重視しました。このようによりよい作業環境を実現するためのさまざまな試みが行われ、新・岩手工場が誕生しました。

INSIDE OF THE FACTORY動線のよさより使い勝手のよさを追求
効率よりも技術者のスキルと確実性を

受入検査エリア

受入検査エリア

仕入先から納入された鋳物や加工部品は、数量・寸法・外観・仕様など、すべてが正しく基準を満たしているかを厳しく検査した後、合格品のみ材料倉庫に保管されます。

機械工作エリア

機械工作エリア

材料倉庫に保管された部材は、製造計画に沿って、機械加工工程に送られます。納入された部材は、さまざまな加工技術と技術者の手によって、さらに精度を高めていきます。

組立工作エリア

組立工作エリア

市場予測に基づく計画生産とお客様からのご注文により生産する受注生産の2通りのスケジュールで製品を製造しています。製品ひとつひとつが、人の手を介した綿密な作業によって組み立てられます。

テストエリア

テストエリア

すべての製品は規格に則り作動試験、及び外部漏れ試験を行っています。人の目に触れないところで長く活躍するベンの製品には、絶対の安全性と信頼性が求められるからです。

岩手工場主力製品

蒸気配管で発生する
ドレンを排出するバルブ
110-AD-19_productimage

スチームトラップ
AD-19

配管に流れる異物を
取り除く濾し器
220-KT-5_productimage

ストレーナ
KT-5

流体の圧力を逃がすバルブ
10-SL-37_productimage

安全逃し弁
SL-37

流体の温度を調整するバルブ
td-2

温度調整弁
TD-2

新幹線散水消雪設備向け調整弁
shinkansen

従業員を日本を救うために立ち上がった初代社長
自らの故郷を会社の故郷として
再生への道をがむしゃらに

日本が戦後、復興への道を歩み始めていた1950年、ベンの前身「株式会社フシマンバルブ製作所」初代社長、昆貞は生まれ故郷の岩手へと向かいました。復興と朝鮮戦争の特需に湧きながらも、苛烈なインフレで当社の前身「株式会社フシマン製作所」が解散したためです。岩手には、フシマン製作所の工場がありました。戦時中、海軍省の要請により部品製作などにあたっていたフシマン製作所に対し、本社工場の疎開が命じられ昆の故郷、岩手に疎開していたのです。
戻った昆に対し、岩手工場の従業員たちは事業の再開を熱望して新会社の設立を迫るものの、昆は固辞し続けました。激動の時代、厳しい局面に鑑みて、一切の事業と手を切ろうと決めていたからです。しかし従業員やその家族の固い結束と決心に触れ、1950年11月27日、全従業員73名を株主として「株式会社フシマンバルブ製作所」が、岩手県紫波郡矢巾町(現・岩手工場)に誕生しました。
従業員への給料の支払いさえままならない苦境にあっても決してあきらめず、従業員もまた心をひとつにして会社を支えました。ボーナスを皆に渡したい。配当金というものを株主に渡してみたい。給料のこま切れをなくしたい。三つの悲願達成の誓いが果たされたのは1957年のこと。1959年には、岩手工場が暖房用放熱器弁のJIS表示許可工場に指定されました。
業界でも早期に、通商産業(現・経済産業)大臣からの許可を受けたのは、技術研鑽を基盤とした、たゆまぬ事業活動の賜物でしょう。その後、設備的にも人的にも、さらなる生産能力の強化を図っていきます。その頃の岩手工場は、鉄骨部分と木造部分が混在し、設立当初の名残がありました。また、社員は一人1台の汎用機に専属配置が基本で、生産性は個人の技量に大きく影響されていました。
その後、「平静」シリーズ(水用減圧弁)、「弁天」シリーズ(蒸気用減圧弁)をはじめとする、優れた製品を次々に開発。人材育成にも注力し、信頼されるベンブランドの創造と継承を掲げ、岩手工場でも勉強会などが開催されました。

こうした長い歴史の中でも、岩手工場にとって大きな転機のひとつとなったのが、東日本大震災(2011年3月11日)です。幸いにも全社において人的被害はなく、岩手工場では工作機械や生産設備のずれや傾き、倉庫内の荷崩れ、一部床の陥没などの被害が発生したものの、全社・全拠点一丸となった取り組みで、生産活動の早期復旧を果たしました。
この大震災をひとつの契機として、岩手工場、相模原工場のリニューアルが計画されました。岩手工場は、建て増しを繰り返したことによりいくつにも分かれていた建屋を、事務所棟と工場棟にまとめ、材料などの受け入れから生産、テスト、出荷までをスムーズに確実に行う設備とシステムを実現させ、作業効率を大幅にアップ。もちろん、最優先事項として、耐震設備を完備し、従業員の安心・安全を徹底させました。

全国を網羅する信頼のネットワークが
迅速な製品納入やキメ細かなフォローを実現します。